第四回 関蝉丸芸能祭
2018年5月27日(日) 10:00~18:00
滋賀県大津市逢坂一丁目15-6 関蝉丸神社下社境内
これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関
百人一首にも登場する有名な歌で、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
この歌の作者は、平安時代に生き、逢坂山に住んでいた蝉丸という人です。
彼は琵琶の名手で、死んだあと近くの関蝉丸神社という神社に祀られました。
その後、蝉丸のことが伝承となって広まり、この神社は芸能の神様として、長く人々の信仰を集めてきたのです。
さて、この関蝉丸神社で近年、5月のある1日に、さまざまなアーティストがやってきて歌舞音曲を披露するお祭りが開かれています。
今年で4回目。去年は1500人もの人が来場したそうです。
芸能の神様の前なのですから、最高の舞台ですね。
昔から受け継がれてきた思いが、現代に生きるお祭りと言っていいのではないでしょうか。
今年の出演者は18組。能楽、雅楽といった伝統芸能のほかに、ハープやジャズ、落語や百人一首朗詠などもあります。
蝉丸の弾いていた琵琶もあります。普段は静かな神社ですが、この日は1日、いろんな音が、芸能があふれ続けます。
さっと読むための目次
<行き方>
電車で行くならJR大津駅から歩いて10分ほど、京阪電車上栄町駅から5分ほどです。車で来られる方には、この日だけの特設駐車場が20台分用意されるそうです。
<関蝉丸神社について>
神社の入り口は国道161号線沿いにあるのですが、石燈籠の間を通るとなんとすぐ踏切があります。
京阪電車の線路が境内の中を通っている珍しい神社です。
すごくのんびりした電車なので、「神社と電車」を写真に撮ってみても面白いかもしれません。
線路を渡り、鳥居をくぐると、正面に拝殿があります。
お祭りの演奏はこの拝殿の上で行われます。
拝殿の奥には本殿があり、本殿の周りを回廊が巡っています。境内には、ほかにも小さいお社や石碑がいくつかあります。左奥にある石燈籠は国の重要文化財だそうです。
<近くの見どころ>
関蝉丸神社には上社と下社があり、さらに分社として蝉丸神社があります。
このお祭りが行われるのは下社ですが、上社も下社から南へ徒歩10分ほどのところにあります。
上社からさらに行くと、10分ほどで蝉丸神社に着きます。
このコースは、昔の道そのものではないのですが、逢坂の関をしのんで歩ける道のりです。
車石という昔の石も残っています。お祭りのついでに歴史散歩ができますよ。
ただ現在も主要道路のため、車の量は多いです。歩道は片側だけになりますが続いてますので歩道を通りましょう。蝉丸神社からは京阪電車大谷駅がすぐそこです。
逆に、北に向かうなら、京阪電車びわこ浜大津駅で降りると琵琶湖が目の前です。天気さえよければ、このあたりの湖岸をのんびり歩くだけでいい休日になるでしょう。遊覧船もこの駅のすぐ近くから出ています。
観光地に行くのも京阪電車が便利です。
石山寺、三井寺、近江神宮、比叡山の門前町坂本などすぐいけます。
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まとめ
さていかがでしたか。
実は関蝉丸神社はそんなに大きな神社ではありませんし、大きな舞台でもありません。
村の鎮守様といった感じのこじんまりとした神社です。でもだからこそ、独自のものができるのではないでしょうか。こういうお祭りを企画して実現させるのは大変です。
実現させたのは芸能の力を信じる地元の人たちの志だと思うんです。
かつて、大きいコンサートホールなどのない時代は、こういう小さい場所、手の届くような場所で芸能は行われていたはずです。掛け声も飛ぶし、投げ銭も飛ぶ。
そういう時代をほうふつとさせる舞台になるかもしれません。そういう舞台が現代に生き生きとよみがえると何が起きるか。あなたもその瞬間に立ち会ってては?
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